難聴者は犬ではないです!

仕事で、未確定情報を他者に伝えたというので上司に「決まってから伝えればいいんだ、それはやっちゃダメ、ダメ!いい?ダメ!」と言われた。
まるで犬に言うような言い方だ。それも伝えた人が聞きに来てその面前で言う。何でそんな言い方をするのだろうか。

上司は業務のストレスが原因なのか、私に対して感情の起伏が激しい。そういう言い方をした割には、けろっとしている(ようにみえる)。
難聴者の部下にスムーズに話が伝わらない、コミュニケーションが出来ないのが彼の精神衛生上不快なのだろうか。私のコミュニケーションの努力が足りないのだろうか。

福祉に係わるボランティアも含めて、難聴者と接する人の「ケア」が必要ということは聞いている。

難聴者も、コミュニケーション不全による不満足感に加えて、中・壮年期に入れば、仕事の環境が変わったり、将来の生活設計の見通しが立たないとか、加齢による健康上の不安が増したり、家庭の変化など心身に大きな影響を受けやすくなる。
自分で自分がどうなっているのか分からないというのは、「更年期」みたいだ。

河井隼雄の「カウンセリングの実際問題」(1970)をbookoffで入手した。カウンセリングの基本が「話を聞くことにある」とある。クライアントが話すことがだんだんなくなってきて、深層心理に潜む問題も話すようになり、そのことで本人が問題の所在とそのことを従来と違った見方をするようになると言う。

カウンセリングはなかなか受ける機会がない。カウンセリングで話す代わりに、気の置けない友人に話すことでも、「心の旅」はできるのだろうか。


ラビット 記