映画のバリアフリー化のネックは字幕制作費?

読売新聞と同オンラインの記事で、映画の聞こえない人のための字幕が取り上げられている。
メガネ式の字幕表示装置の紹介だったが、一般劇場で公開されるような映画の字幕制作コストは第一義的には映画会社が負担しなければならないと考える。

洋画の字幕制作コストは宣伝費と同じ映画の上映経費に入っている。邦画も同じように考えて制作費と見なせばよいのではないか。
年間50本くらいの邦画映画の字幕制作費は5000万円。
このコストが興行収入の何%になるのだろうか。その他の経費の何%になるのだろうか。

そのコストは聞こえない人が人権を守られるためのコストだ。映画会社は社会的存在として負担する義務がある。
と言えば事業者にはきついのかも知れないが字幕は全く聞こえない人だけでなく難聴者にも健聴者にも外国人にも役に立つ。
ユニバーサルデザインの映画上映は映画興行者の義務だろう。

低床バスやエレベーターの設置など交通機関や駅の改善の交通バリアフリーは事業者に義務づけられており、そのための投資についてはには国から補助金が出る制度があるが普通は1/2の補助率だ。
事業者が負担する原資は乗客の運賃だ。

映画のバリアフリーにかかる経費は映画館の入場料やDVDの販売、レンタル料などの収入で賄われるのだから、映画の鑑賞者全体が負担する形と考えたい。

ラビット 記
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