国連総会会議場の字幕は「闘って」付けられた!

西川愛理さんから福島支援のことが載った世界難聴青年連盟IFHOHYPジャーナル2011年秋号をもらった。西川愛理さんは、オージオロジーを米国の大学で学んでいる難聴学生だ。今年の夏、福島県の四つのろう学校に慰問に行った時のレポートが載ったのだ。

そのジャーナルの表紙の写真に注目した。国連総会の会議場のスクリーンに字幕が表示されている。
写真の提供者がKarina Chupinaとあるので、ググってみたら、世界難聴青年連盟の会長のカリーナ・シュピーナさんだった。
ジャーナルの最初の記事が、今年の7月25日-26日に国連総会会議場で開かれた国連青年に関するハイレベル会合に参加したレポートだった。
この中で、カリーナさんが国際障害者同盟IDA、国連経済社会局DESAや字幕制作団体CCACの理解と協力を得て、キャプションを付けさせたと報告されている。
障害者関連の会議には字幕が付くが、一般のイベントに字幕が付くことはなかったようだ。記事の最後に、字幕は参加者皆が見ていた。字幕は難聴者だけでなく、参加者全体に役に立つのだとコメントがある。
難聴青年が国連のアクセシビリティの闘いをしたことはすごい。

シュピーナさんは、障害を持つ青年に関するサイドイベントを開いたり、このことを通じて、IFHOHYPがIDAなどと連携が深まったことが報告されている。
障害者権利条約で障害者があらゆる分野でマルチステークホルダーとして登場することになると河村宏さんが言っていたが、政治、経済、教育、文化、就労だけでなく、気候、環境、科学技術等あらゆる分野で障害者、難聴者の出番が確実に増える。

ラビット 記