パッケージソフトの字幕配信システムと今後の課題

「図書館所有DVDライブラリのバリアフリー化事業」
http://d.hatena.ne.jp/josei003-11/
聴覚障害者用字幕と権利制限についての記事を見たので、以下のようなコメントを投稿した(一部加筆)。

MASCの字幕配信システムは、パソコンでパッケージソフトを視聴する時にサーバーにある字幕をダウンロードして同期してみるものだが、インターネットに接続した地デジテレビの普及や各種の動画サイトで映画の配信が行われるようになって来た今、効果的なシステムだ。

しかし、方式がパッケージに字幕が含まれているか、配信した字幕を見るかの違いがあってもコンテンツ制作者は字幕、手話、解説音声などを提供する義務があると考える。これが映像コンテンツのユニバーサルデザインだろう。
その上で、コンテンツ制作者の事業規模により字幕制作等の制作補助金が受けられる制度が必要となる。

ラビット 記
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつもお世話になっています。

映像に対する字幕配信は、パソコン通信の時代からテレビ放送に対してチャット方式で行われていました。その後インターネットの普及にともない、IRCによる字幕配信が行われています。
パッケージソフトに対する字幕配信をするMASC方式の原型は、電話キャプテンサービス回線で著作権者の許諾を得た字幕をダウンロードしビデオ映像の音声と同期させてみる飯田電子設計の「見栄多」TOD2000により技術は完成していました。
http://www.normanet.ne.jp/~mimi/mimi365.html#MIETA

なぜ、映像の複製を障害者団体が求めたかと言うとテレビ放送番組の手話付加のためです。それも緊急災害時の放送番組に手話と字幕を付与して再配信するためには、映像、音声が不可欠だったのです。普段見る番組を録画してみる人はいませんから、字幕・手話を再配信した時に元の映像がありません。

今後のことですが、コンテンツそのものに字幕・手話、解説音声を入れて販売、提供する。それを視聴者がオンオフしてみるのが一番妥当だと思います。
今はNHKオンデマンドでさえ、字幕が付いていないものがあります。字幕放送の字幕はストリーム配信の時には再利用出来ない何かがあるようです。
この問題も解決して欲しいものです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
聴覚障害者用字幕と権利制限について
http://d.hatena.ne.jp/josei003-11/20120108/1325993685

平成22年1月1日。「著作権法の一部を改正する法律」が施行されました。

この中で、障害者のための著作物利用に係る権利制限の範囲の拡大が行われ、映画や放送番組の字幕の付与,手話翻訳など,障害者が必要とする幅広い方式での複製等を可能とすること。また、障害者福祉に関する事業を行う者で政令で定める者(視聴覚障害者情報提供施設や大学図書館等を設置して障害者のための情報提供事業を行う者や,障害者のための情報提供事業を行う法人等のうち文化庁長官が定める者)であれば,それらの作成を可能とすることとなりました。

メディア・アクセス・サポートセンター(以下MASC)は障害者福祉に関する事業を行う者として文化庁長官が定める指定団体です。(以下、略)