障害者差別解消法案、閣議決定さる

昨日26日、障害者差別解消法案が閣議決定された。
障害者制度改革推進会議の差別禁止部会でまとめた意見が一定反映されている。
国の行政機関、独立行政は法人等や地方公共団体地方独立行政法人は差別の禁止、合理的配慮の提供が義務付けられる(第7条1、2)。
この対応として「国等職員対応要領」、「地方公共団体等職員対応要領」(マニュアル)が策定される。
紛争解決の機関として、「障害者差別解消支援地域協議会」が置かれる。

しかし、一番の問題は、「差別」の定義がなく、障害者基本法の基本的理念にのっとりとされてだけであることだろう。
次に商業その他の事業を行う事業者、いわゆる民間事業者は差別禁止は課せられるが合理的配慮の提供は努力規定になって、政府が作るガイドラインに従うだけになっている(特に必要のある時事業者に報告義務、または助言、指導、勧告)ことだ。

法律の施行は平成28年となっており、その前に基本方針や国等職員対応要領、地方公共団体等職員対応要領は策定、公表することが出来るとかあり、民間事業者に対する配慮が濃厚だ。

障害者差別解消法案の意義は、障害を理由とする「差別」問題の解消のために広く社会に注意を喚起したり、紛争解決のてがかりを与えることにある。罰則を適用することではない。

ラビット記