難聴のM子さんの卒業式

昔から活動していた仲間から、娘の卒業式に要約筆記を付けてもらうよう学年主任と交渉するがどうしたら良いか、相談を受けていた。
娘さんは、重度の難聴で人工内耳でコミュニケーションをしている。
学年主任と友人である母親が話しあった時に、スクリーンをおくスペースが内とか、ノートテイクではどうかとか、手話通訳なら良いのではといっこうに認めようとしないので、校長と話すことになったとメールがあった。
先日の校長との話では要約筆記が認められて、昨日の卒業式にパソコン要約筆記が付いたとメールがあった。このことは、新聞にも取り上げられて話題になっているそうだ。

ラビット 記

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(ここから)話は壊れてしまい、明日、改めて校長先生と話をすることになりました。
後で、担任の先生が学年主任のことを誤解しているようですが、前の学校でも障害者の生徒と、接したことがあるので、理解は十分に持っていらっしゃいますとおっしゃっていましたが、私が受け止めた感じでは、その障害者よりも聴覚障害者を軽く見ています。
今まで、小学校と中学校、高校といろいろな先生に会って、話をしたのですが、あの学年主任ほど、お役所の色が濃い先生は初めてであった感じです。面倒なことは避けたいという雰囲気でした。

悲しいですね。仮にスクリーンを置くことが出来たとしたら、生徒一人が横を向いているのは変ではないかとか、いろいろ、学年主任の口から出てくる言葉はすべて私の神経を逆なでることばかりでした。
別れ際に、手話通訳者でもいいのではとか、、、少しでも歩み寄りを見せてくれたけど、断ってしまいました。子供は手話では十分に読み取れませんから。

スクリーンの設置の場所、OHPを置く場所などは、目障りなんでしょうか?まだまだ要約筆記を普及させるには、そうカンタンではなさそうです。
今までは、身体障害者法により、18歳未満の障害児に対しては、
手話通訳も要約筆記も派遣は出来ませんでした。
ですので、毎年この季節には、かわいそうに、地域の学校に通っている難聴児は、黙って式をながめていたのでしょう。
しかし、来年からは、自立支援法により、障害児にも対象になるので、コミュニケーション支援をうけることは、出来るのではないかと思います。
でも、その前に、学校側の理解が大変です。目立たないように、それが条件だと言われるのかもしれません。

社会の壁はまだまだ途方もなく厚いです。
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(ここから返事)校長には、
教育基本法と学校の教育理念に照らし合わせてどうして難聴児童の基本的権利が保障されないのか、
最後の最後にこの学校が一人の障害を持つ子供の皆と同じように卒業できるようにしないのか、
あなたの教育理念が問われているのではないか

駅やデパートのバリアフリー化や地域に障害者や高齢者が増えているときに児童に対して社会参加とはどういうことか、どう接するのかを理解させることは大切な教育ではないか
スクリーンでここに支援を受けている人がいる、支援をしているということを知ってもらうことが重要でしょう
障害が悪いこと、隠すべきこと、見て見ない振りをすることがどれだけ障害者を傷つけるのか、差別になることを考えたことがないのか

本人は支援を受けることを恥ずかしいこととは思っていない、母親の私が支援を受けて仕事も活動をしているのを見て育った

と説明して下さい