軽中度難聴者の会

060325_2129~001.jpg難聴という障害は聴力レベルに関係がない
しかし、身体障害者福祉法で定められた基準で、自治体から支援が決まるので、必要な支援が受けられない
こうした問題を考えるために活動している「軽中度難聴者」のグループがある。
「かものはし」だ。ややもすれば、健聴者なのか難聴者なのか、あいまいに見られがちな軽度中等度難聴者を哺乳類か鳥類か見誤られがちな動物のかものはしにたとえている。
パソコン版
http://www2.nkansai.ne.jp/users/shinkun/kamonohashi2.html
携帯版
http://www2.nkansai.ne.jp/users/shinkun/jkamo.html

「かものはし」は、京都府難聴者協会の会員が中心になって、難聴者全体の支援の必要性を訴えている。
障害者手帳の交付基準の緩和とともに、国や地域社会に対し、「軽度、中等度難聴者の存在」を認め、理解が必要だと言う。
これは、障害者自立支援法で地域生活支援事業が
市町村で各種のサービスが実施されても、それだけでは障害者は暮らしていけない。地域での理解が重要ということを指している。
町でちょっとした買い物をする際に、要約筆記者をその都度同行することは出来ない、一人で歩いている時に道を聞こうとしたら、要約筆記者の派遣を呼べない、やはりそこにいる市民に聞こえないと言うことは何か、どういうふうにコミュニケーションすればよいのかを理解してもらう必要がある。そうすれば、筆談もしてもらえるし、金額は電卓やレジの数字を示してもらうとか出来る。

「かものはし」の主張のもう一つ重要なものは、難聴者の心のケアが出来る公的な場を求めていることだ。
現在の障害者福祉制度の中では、支援を受けられるのは障害者手帳を有する障害者だけになっている。障害者が自ら福祉事務所に「障害をもつこと」を申告しなければ支援が受けられない。
難聴者は自らの障害がどの程度のものか、社会の差別の実態を十分知っているわけでもないこと、社会の偏見、無理解から障害者手帳の申請をしているものは少ない。
また、難聴は現在の聴力をもとにした基準では「障害」と認められない人が大勢いる。
厚生労働省の補装具のあり方検討委員会はこの3月に報告書を出す。これに、障害の基準も検討されていると聞く。私たちはを元に、補聴器の給付基準
や支援のあり方を要望していこう。

ラビット 記