会社の要約筆記 新しい上司が

新しい上司が着任して二日目で、課内の会議を開いた。
まだ40代の若い上司だから、会議の反応も早い。

いつものように要約筆記の派遣を頼んであった。私も要約筆記を見ながら、始めての上司との会議を進めることが出来た。補聴器に頼っていたのなら、考えられないことだ。
確かに、会議で出てくる慣用語や専門用語は書けないかも知れないが、それは前後のキーワードで分かる。それよりも、聞こえない上司がいても部下から意見が普通に出てくるということが大事だ。
反応が良い上司がいるので、要約筆記もポイントをつかんだ内容でなければ私だけが置いて行かれる。


今年の4月から、要約筆記の派遣は東京聴覚障害者自立支援センターから社会福祉法人東京聴覚障害者福祉事業協会の手話通訳等派遣センターに移行した。企業等の有償派遣も個々に依頼する。
東京都の要約筆記事業は団体派遣はグループ派遣として残っているが、個人派遣は区市に移行し、ほとんどの都内の区市は要約筆記者派遣事業の契約を福祉事業協会と結んでいる。


東京都が要約筆記事業などコミュニケーション支援事業について、明確な指針を打ち出さなかったために、区市により実施要項がまちまちになっており、何ヶ月かは混乱しそうだ。


東京都の読話講習会等中途失聴・難聴者コミュニケーション事業も委託先を自立支援センターから事業協会に変更された。

ラビット 記
写真は、手話通訳等派遣センターに置かれた要約筆記派遣担当者の席と事業開始を祝う花かご。