売れるパン屋は?情報アクセスの動線の確保   


近所のスーパー内のパン屋がリニューアルした。
インストアベーカリーショップだが、スーパー隣接の駅改札口出口にコーヒースタンドの併設したベーカリーが朝七時半から夜九時まで開いていて、通勤客や買い物客を吸収している。
この店に対抗するためもあったのだろう。パンの味はどっちもどっちだが、どうも客数は増えていない。

その原因の一つが前に比べて入り口が狭いことだ。
今時のパン屋は客を店内に誘導して、あれこれ食べたいパンの「衝動買い」を誘発する仕掛けだ。
だから、多種類のパンを陳列して、その日に食べたいパンを選べる「楽しみ」を与える必要がある。
リニューアルしたパン屋は入り口にパンを掴むトングとトレーの台を置き、パンでも買って帰るかという客に入りにくくさせている。「動線」がないのだ。カバンやカートを引いていると陳列台にぶつかりそうで素通りしてしまう。

店舗デザインのイロハだが、見るに見かねて、入り口のトレーが「障害物」になっていることをメモにして渡したら、翌日から広くなり、勤め帰りの男性まで入るようになった。


テレビ局も字幕放送の見られるテレビ受信機や携帯電話が増えた今、字幕放送をしていないと多数の難聴の視聴者を獲得出来ないことに気が付いて欲しいものだ。テレビ番組の動線だ。


先のパン屋は店舗名が横文字のフランス語だけだ。デザインとしては良いが、毎日の買い物に来る地場スーパーに気取った客は来ない。子供も年寄りも口に出せない名前では買い物の衝動も起きない。
並べてあるパンの種類も並べかたも工夫がまだまだ足りない。


テレビの字幕放送の字幕も十年一日のごとく進歩がないように見えるが大丈夫か。「はなまるマーケット」の字幕に注目する所以だ。


ラビット 記