人工内耳装用後初めての聴力検査



人工内耳を12月5日から装用して、1月3日で30日、1月24日で50日目。この日、装用開始後初めて聴力検査を受けた。何度も行った聴力検査室で、 純音の検査から始める。人工内耳のマップは言葉もある程度聞こえていたP4を使う(V4S12)。補聴器はSUMODM(V3.5)。
その後、人工内耳だけで単音、単語、文章と聞き取り検査を行う。左耳は人工内耳をする前、11月13日までは補聴器をしていたが、その後は人工内耳だけだ。


「あ」の後にア行のいろいろな言葉を聞き取る。「あま」、「あな」、「あは」、「あか」、「あば」、「あた」、「あさ」、「あや」、「あら」。全部似た音に聞こえるので判別しにくい。「は」、「か」、「よ」、「つ」という単音の検査をした。
「め」が「ね」にも「え」にも「へ」にも聞こえる。
文章のテストは、「今日は小学校の運動会だった」のような短文だったり、「朝から雨だったが、昼には上がりそうだ」のような複文だったりする。割と早口だ。


結果は、次回の時に分かるが、補聴器の時よりはかなり下回っているだろう。STは「期待していたほどではないと思っているかも知れないが、まだ50日目。しかも新しい補聴器と併用だから、まだ、まだ、まだ、まだ。」と言ってくれた。


この間、マップは何度も作り替えたが、1月17日は全く違うマップを使用始めた。
違うというのは、マップの設定画面でみるとそれまでのは左の22CH側は左下がりになっているが真ん中が上に盛り上がった山形のカーブを描いていたが、その新しいマップはほぼフラットになったということだ。
このマップを常時聞くにはうるさ過ぎるP3に入れ替えて聞いていた。しかし、ピーピーキキーというのは少し聞こえるが言葉の部分が何も聞こえない。
聴力検査の後、少しレベルを上げてもらったのを再度P3に入れた。会社以外は、できるだけ補聴器を切って人工内耳だけで聞いて下さいという。人工内耳で 聞くと言うのが大事で、ループで聞こうがTモードで聞こうがとにかく人工内耳で話しを聞いて脳を馴らすのが大事だということだ。人工内耳も装用して聞いていれば意識していない場合でも脳は何かを得ているのだろう。


今朝の朝日新聞のBeに興味ある記事が掲載されていた。耳→脳だけではなく、脳→耳の機能があるということだ。

「脳は私たちの意識に上らないところで、中断の前に得られた情報で次を『予測』している」、「これに対し、「脳→耳」という流れがあることが最近、脚光を浴びている。それまでに得られたいろいろな特徴を絞り込んで検討して音源等を予測するといった仕組みだ。そこでは「当面は無関係」と思われたデータはあったとしても無視される。耳に入る音の全てが聞こえる訳ではないのはこのためららしい」(朝日新聞2008年1月27日「Be」s2面)。


聴力検査でも、私が補聴器側から低い音が聞こえ人工内耳側から高い音が聞こえると言ったが、低い音も入っているとSTは言っていた。脳が音を補完している。
浜崎あゆみさんも片耳失聴でも聞こえていたときの曲の音を補完しているのかも知れない。


ラビット 記