LLブック資料リストと手話出版物


日本点字図書館の方から情報提供を受けた。

デイジーDAISYのマルチメディアとしての機能を生かした出版物の拡大の取り組みだ。

これは、印刷された出版物のアクセシビリティの拡大は学習障害者や知的障害者にとどまらず、聴覚障害者にとっても重要である。
デイジーDAYで作成されると、音声の読み上げた部分がとハイライトされるので難聴者にも分かりやすいものになる。

デイジーDAISYの動画機能が付加されれば、ろう者は手話で「翻訳」された出版物で「読む」ことが出来るようになる。文章で理解するより遥かに理解が深まるだろう。
これは、出版物のアクセスする権利の保障になる。


国連の障害者権利条約の条文は、非常に分かりにくい文章だが、国は全ての障害者が理解できるようにしなければならない。
これをデイジーDAISYによる出版物にしてはどうだろうか。

特に、ろう者には分かりやすい手話で表現した権利条約の「手話バージョン」を制作する必要がある。
この「手話バージョン」はデイジーDAYで作成されれば、手話の字幕が難聴者にも有益なものになる。


ラビット 記

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先にご案内した「第3回LLブックセミナー」の報告および「LLブック、マルチメディアDAISYブックリスト」のweb公開の案内が出版UD研究会のメーリングリストに掲載されました。
それを書かれた方の許諾を得て、下記に転載します。

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昨日、大阪で「第3回LLブックセミナー」が開催されました。
 知的障害・自閉症当事者を初め、保護者や施設関係者、言語療法士、図書館関係者など、130名を越える参加者がありました。
 内容は毎日新聞の記者で全日本手をつなぐ育成会発行の「ステージ」の編集に関わる野沢和弘さんの講演、当事者からのどんな本が読みたいかのアピールと、けっこうインパクトの強いものだったのではないかと感じました。

 さて、このセミナーに向けて、主催者の「知的障害・自閉症児者のための読書活動を進める会」の人たちなどと一緒に作ってきた「LLブック、マルチメディアDAISYブックリスト」(近畿視情協・LLブック特別研究グループ編)のPDF版を以下のURLからダウンロードできるようにしました。

http://homepage2.nifty.com/at-htri/ll-book.htm

 このリストはセミナーでも配布し、広く活用を呼びかけるとともに、新たに追加すべき本の情報の提供も求めています。

 まだまだ点数は少なく、修正の必要な箇所もあり、不十分なものですが、まずはLLブックとマルチメディアDAISYの理解と普及のための第1歩となればと考えています。

 日本では「LLブック(わかりやすく、読みやすい本)」の定義に基づいて、作成された図書が皆無に等しいのが現状であり、今回のリストでいう「LLブック」とは「障害当事者に利用可能な本」といった意味とご理解いただきたいと思っています。

 ぜひ、リストをご確認いただき、追加図書の情報を初め、ご意見をいただければ幸いです。


以下、署名です。

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(ラビット 注:「@」は半角英字に)