「聴覚補償リハビリテーション」の意味

全難聴が主催した「聴覚補償リハビリテーション」シンポジウムが12月6日、7日と戸山サンライズで開かれた。

聴覚補償、聴覚活用、聴覚管理と似たような言葉が飛び交い、そこへ「聞こえの3段階」も出てきて、参加者も戸惑ったのではないか。

聴覚補償は自らの聞こえを補うことで、聴覚障害者に対する外からの支援である情報保障とは区別される。
補聴器や人工内耳で自分の持つ能力、聴覚の再獲得であると定義された。

一方のリハビリテーションは機能訓練のような狭い意味ではなく、人間的尊厳を取り戻すための活動と支援を表すとされた。

「聴覚補償リハビリテーション」は、「聴覚補償は直接的に自身の残された聞くという機能を再獲得すると同時に、自己実現をはかり、難聴者としてのアイデンティティを確立すること」、「情報保障を活用して、自己実現や個として人間としての尊厳を回復する」(まとめより)と位置づけられた。


個々のパネラーの報告はそれぞれの専門家の報告であり、体験発表であり、新鮮に感じ、得るものは多かった。しかし、それらがテーマの「聴覚補償リハビリテーション」にどの部分で関わっているのか、どこをどれと結びつけるのか見えていない。
難聴者はどこで何をすればよいのか、まだ何も整理されていない。

道なかばどころかまだ一歩を歩み始めたばかりだ。


今日は人工内耳装着から1年目の聴力検査の日だ。

ラビット 記