そっかあ! 人工内耳と補聴器併用の勘どころ

人工内耳と補聴器の装用の勘どころが分かった。

それは、人工内耳と補聴器の聞こえがバランスがとれている必要があるということだ。

補聴器で最良の状態で聞いている時に人工内耳を適切なモードで適切な感度とボリュウムで聞くと、明快に聞こえる時がある。
これは、パソコンでデジカメの写真を画像処理するとぼけていた写真がクリアーになるのと似ている。

しかし、これはバランスを取るのが難しい。
何で難しいか。まず周囲の音環境が問題だ。
うるさいところと言うよりは音環境が安定していないところで聞くのが難しい。
この数日、実際に経験したのはタクシーの中、居酒屋、会社のオフィス、雑踏、会議などだ。
うるさくてもそれが一定のうるささであれば人工内耳のビーム+ADROで意外と聞き取れる。居酒屋もワーンとなっていてもそんなに極端に盛り上がったりすることがない、ざわざわ、ワイワイという感じなら大丈夫だ。
一日の大半を過ごす会社のオフィスは、聞こえる時と聞こえない時があって一番困っているが、電話がひっきりなしになって複数の人が話し始めると難しい。上司が電話で話し始めると声が高い。シュレッダーを続けて操作していたりしたり、結構職場は音環境の変動が大きい。
会議も一昨日の会議はワンワンするスピーカーがあり、人によって声の大きさもマイクの持ち方が違うので補聴器で聞き取るのも一苦労だった。ついには補聴器も磁気ループも切って、字幕だけ見ていた。

バランスを取る難しさのもう一つの要因は人工内耳と補聴器の電池だ。交換したばかりなら出力の一定で聞こえにも歪みはないが、ある時間使用すれば、電圧が下がって出力が低下してくる。これは気をつけていれば分かりそうなものだが、日常的に変化の大きい音環境にいると気づかない。

人工内耳は電圧がちょっとでも下がるとプツッと切れるので電池を交換するが補聴器の方は寿命の後半は徐々に下がってくる。この人工内耳と補聴器の両方の電圧の下がり具合が違うのでよけいに調整が難しい。

こまめに手動で調整するのは大人でも無理だ。解決するには補聴器と人工内耳を一体にしたハイブリッド人工内耳か両者を協調させる機能が必要だ。


ラビット 記