難聴の多様性 聞こえの遍歴

難聴は個々人により、様々な違った様相を示す。

それは現在の聞こえの状況が違うというだけでなく、その状況に至る経過も違うのだ。
さらに意識もそれに合わせて変化してきている。

聞こえの変化と意識の変化は必ずしも時系列的に同期していない。

これらを合わせて聞こえの遍歴と考える。

同じ聴力デシベルでも聞こえ方は一人一人違うし、それに至る経過も異なる。
それは難聴者同士でもなかなか実感できない。
相手の聞こえ方を
「聞こえがうるさい」
「いろいろな音が入ってくる」
「人の声が浮かび上がる聞こえ」
とかお互いに表現を変えながら話してやっと何となく分かる。

まして、健聴者では難しいだろう。
補聴器装用技術者はメーカーの開発したコンピュータを駆使して調整をしてみるが最後は装用者の感覚だ。


ラビット 記