難聴者の社会福祉実習9日目終わる。

今日は施設が委託を受けている清掃事業の清掃を一緒に作業をした。

終わった感想は複雑だ。
なかま4人と職員2人、アルバイト1人とで地域の公民館の清掃を行うが、清掃業務を15年、20年も続けてベテランのなかまがいるが1ヶ月の収入が数万円でしかないこと。しかし、施設にとっては事業収入の8割を占めている。
重度の障害者であっても仕事は出来るし社会からもっと仕事を与えられても良いと思ったこと。

長年仕事を担当してきたなかまが他のなかまに気配りをしながらチームをまとめているのはすごい。実習生の自分にもいろいろ気を遣ってもらった。
これだけの力のある彼がどうしてこの仕事だけとすら思ってしまったこと。

支援をしている職員も長い間一緒に支援しているからこそ仲間の変化が読みとれる。

知的障害を持ったなかまは同じ施設の職員、なかまとしか意志疎通が出来ない。しかし本人にとっては十分ではないので孤立している(ように見える)が、難聴者の社会から孤立した状況に似ているように思えたこと。
つまり理解者が周囲にいればかなりの「社会的活動」が可能なのに、理解もなければ支援もなく社会から疎外されている状況が同じ。

暗澹とした気持ちというのが正直なところだ。

自分の使っていたタオルをあげただけでとても喜んでくれたなかまの笑顔が素敵だったことが救いか。


ラビット 記

※写真は地域の支援組織の事務所兼作業所。