介護実技講習会と難聴者支援技術

介護実技講習会の講義の内容も示唆を得ることが多かった。

介護の現場では国際生活機能分類ICFが現場にまで下りていて、介護サービス利用者のQOLを高める支援のツールになっていることが分かった。

難聴者の支援にICFを取り込む必要性は言われていても環境因子、個人因子を機能障害、活動、参加の難聴者の生活全体を見渡したたものがほとんどない(知らない)。
これは、具体的な難聴者を想定して具体的に記述して書き込んでいかないと出来ないのではないか。

一人一人の難聴者が自己観察して書き込めるように援助し、分析と課題を相互に行うような作業をまずは社会福祉の知識のある難聴者自身が行ってみたい。

介護職には当たり前のことかもしれないが、「介護過程」を学んだ。
これは、一人一人の利用者にとってよりよい生活、よりよい人生と言う目標を達成するための介護実践のプロセスであり、介護アセスメント、課題の明確化、介護計画の立案、介護の実施、評価と修正、また介護アセスメントという循環する過程であり、展開そのものが技術だ。

よりよい介護を提供するためには、「社会福祉援助技術」、「介護技術」、「形態別技術」、「家政技術」、「リハビリテーション技術」、「レクリエーション技術」に加えて介護過程を展開する技術が必要(「介護技術講習テキスト」p31)である。

このアセスメントの過程で国際生活機能分類ICFの「心身機能、身体構造」、「活動」、「参加」に「個人因子」と「環境因子」が双方向に関わり合う情報収集と分析が行われる。
この共通の問題や課題などを個人の生活全般にわたって整理するので「共通言語」と言われる所以ということが理解できた。

こうして考えてみると、要約筆記によるコミュニケーション支援は一つの技術であり、その他の支援技術と相まって、聴覚障害者の「参加」や「活動」が保障されていく。
このように考えることで、社会福祉法第2種事業という理解が出来るだろう。
かつ、リアルタイム文字表記とも違う意味が理解できる。


ラビット 記