要約筆記者養成講習会で講義 2011.5/27

朝からトラブル続きだった。
乗り換えたJRが何かを緊急関知したと言って停車してしまったり、駅から降りたらタクシーもない側で歩いて汗をかいたり、持っていったパワーポイントのファイルが開けなかったり、着いてすぐ講義を始めた。

難聴と中途失聴に対する理解が学習目標だったので、自己紹介をわざと長めにして、コミュニケーション方法を説明するところから始めて、自分を難聴者の一人として観察して欲しいことを説明した。

最初に難聴者、聞こえの不自由な人が身の回りにいるかどうか質問したところ、80歳前後のご両親が電話していても話していることが通じていないので難聴ぎみみたいという受講生がいたが、その後の身の回りに聞こえの不自由な人がいますかという問いに手を挙げなかった。
難聴者というと何か全く聞こえない人とか別にいる人というイメージがあるのだろうか。

テキストで聴覚障害は現在は身体障害者福祉法では聴力レベルで判定していること、これでは難聴者の聞こえの困難は計れないことを環境や心身の影響を受けやすいことから「障害」を計れないことが記されていると説明した。

聴覚障害の障害とはどういうものか説明した。これまでは難聴であることの生活上の不便、心理的な問題、社会の情報アクセス問題などを話してきたが、今回はコミュニケーションの障害、関係性の障害、理解しにくい障害というふうに絞って話してみた。

週刊誌の補聴器メーカーの広告の内容も引用しながら、難聴というのは引っ込み思案になりやすい、人と会うのを避けるとあることから、これは難聴者の「関係性」の障害を表していることを示した。


ラビット 記