難聴者の会議方法


050612_1414~001.jpg午後から、難聴者協会の集会があった。
集まった人の難聴の程度はまちまちだ。全く聞こえない方もいるが、皆が代わるがわる話して、普通に会議が進んでいく。
中途失聴・難聴者のためにいろいろなコミュニケーション方法が用意されているからだ。
写真の真ん中に立って話している方はマイクを持っているが、磁気誘導ループ、略して磁気ループというシステムを利用しているのだ。
マイクに入った声がスピーカーではなく、補聴器に直かに大変クリアーに聞こえる。マイクの声が室内の床に張り巡らしたコードが発生する磁場を通じて補聴器にダイレクトに届くシステムだ。
真ん中のスクリーンは、要約筆記。要約筆記者が話し手の話の内容を理解して、読みやすい文章に再構成している。話の内容が要約して書かれるので見ていて楽だ。
隣には、中途失聴・難聴者向けの手話表現をする手話通訳者が立っている。中途失聴・難聴者には、言葉どおりの表現をしてもらった方が分かりやすい。
こうした方法は、集団補聴システムとでも言うべきものだ。

参加者は参加者同士でも、話し手の口元も見て、筆談したり、補聴器に向かって話したり、手話も使って聞き取っている。この協会は、突然聞こえなくなった方や補聴器でも聞きにくくなった方のために、中途失聴・難聴者向け読話講習会や手話講習会を行政と協会主催を合わせて毎週11クラスも開催している。補聴援助システムの使い方もコミュニケーション対策部が皆に説明する活動をしている。

こうした環境があれば、私たちは「参加」できる。

ラビット 記