要約筆記事業の夜明け

060216_1633〜001.jpg全難聴は全要研とともに、2月16日障害者自立支援法の要約筆記事業に関わる実施要項に対する要望書を厚生労働省に提出した。
厚生労働省は3月初めの主管課長会議に向けて、各障害者団体のヒアリングを始めているが、その中の一つとなった。

要望は9項目にわたり、要約筆記の派遣対象から、要約筆記者への転換事業まで幅広いものとなった。
要望のポイントの一つとなったのは、要約筆記奉仕員を要約筆記者とするための研修と認定だ。要約筆記者養成事業は実施されておらず、要約筆記者がまだ存在しないため、手話奉仕員と違って、レベルアップのための研修とその確認をする認定はセットで実施される必要がある。
要約筆記者は、要約筆記奉仕員の名称変更ではない。明確に、国民の社会福祉制度の一翼を担う人材の創出である。中途失聴・難聴者を中心とした聴覚障害者の権利擁護、社会参加を保障する社会資源だ。要約筆記者は、通訳出来る技術と知識、及び社会資源であることを自覚したものでなければならない。要約筆記奉仕員養成講習会52時間を受講しても要約筆記者になるわけではない理由がここにある。
従って、要約筆記者の養成は新しいカリキュラムが通知されてから3年間かかるがそれまで「奉仕員カリキュラム」養成される要約筆記者も研修・認定の対象になる。
要約筆記者はもちろんのこと、行政がこのことを深く理解して欲しい。

全難聴と全要研が国の施策について連名の要望書を出したのは初めてではないか。
要約筆記事業に対して、とにかくも足並みをそろえた意味は大きいし、責任も重い。

ラビット 記

写真は新宿区四谷と曙橋の間の「暗闇(くらやみ)坂」の標識
坂の脇の全長寺が昼でも暗いところから名付けられたそう。
江戸時代中期からのこの名がある。
http://www.mycgiserver.com/%7Efookey/map-shinjuku-akebonobashi.htm