難聴者のエンパワメント


ソメイヨシノ2
ソメイヨシノ1サンフランシスコの風 様

聞こえの支援の社会学という、一文を書こうと思っているんですが、エンパワメントというのは、最近の聴覚障害者サポートの中では、どのように使われているのでしょうか。
久保耕造さんのエンパワメントという言葉の紹介があります。
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n193/n193_037.htm

また、別途「中途失聴・難聴者のリハビリテーション」というコラムを書く(320字)のですが、その中にもエンパワメントという言葉を使います。
私は、自己能力開発みたいな意味でとらえていますが、これを社会的につまり社会福祉の制度としてサポートする仕組みが必要だと思います。
中途失聴・難聴者のリハビリテーションには、バリアフリーな環境整備、自己能力開発支援(エンパワメント)サービス、相談支援(コンサルティング)が必要です。中途失聴・難聴者の手話講習会は、この一部を代行しているとは考えられませんか。

エンパワメントの専門性を考えると疑問かもしれませんが、中途失聴・難聴者向け手話講習会は、
1)手話の学習(自己表現としてのコミュニケーション手段の獲得)
2)同じ障害者との交流(障害認識、障害受容の前提)
3)中途失聴・難聴者のコミュニケーション問題、聴覚障害、各種支援サービス等社会福祉制度の学習(自立のための知識獲得)
の要素があり、全体として、エンパワメントの場となっています。
ただ、手話指導者がそうした意味を十分理解していないの場合、お友達や先輩感覚でその人の自立や手話の可能性を摘んでいるかもしれない危惧はあります(こうしたいけれどもどうかしら→それはまだ無理よ、ちょっと待った方が良いわ)。

エンパワメントについて、高山亨太氏が的確な説明をしていると思いました。経歴を見ると聴覚障害者の精神保健福祉士です。今年の9月から、ギャローデッド大学に留学されています。
http://takayama.alohashore.com/?eid=119418
(このブログは、昔のマックのファインダー風なデザインですね)
このブログの推薦書に「Inner Lives of Deaf Children: Interviews and Analysis」が出ていますが、難聴者のソーシャルワークのための本が読みたいです。

ラビット 記

写真は通勤途上のソメイヨシノです