高齢の母の認知障害に接して

連休の間に、日帰りそれも休日出勤の前夜に行って翌朝出勤するという間に、実家で一人で暮らす母に会って来た。
数年前から認知症が進み、午前中食べたものを昼には思い出せないとか今から車で食事に行こうと誘って着替えしている間にも、歩いていくのかと聞いたりしていた。食事に行ったオープンしたばかりのファミリーレストランでもここは友だちと前に来たことがあるとか話している。

コスモス
過去のことは良く覚えているが、今が分からなくなっているようだ。この今が分からないというのは本人は苦にしていないのかと思っていたら、本人は不安を感じているということがたまたま難聴について書いてあったブログで分かった。
http://chicyan.blog51.fc2.com/blog-entry-38.html
テレビを見ていても一つ一つの映像に反応するので、テレビを楽しんでいるのかと思って、余り話しはしないままだった。今は何日なのか、社会で何が起きているのかは関心がないようだが、家族のこととかはよく話してあげた方が良かったかもしれない。

80歳になる母は聞き取りに困る程の難聴にはなっていないが、一人暮らしで、何かあると息子夫婦(私の弟)や娘(私の妹)に電話しているので電話が聞こえにくくなると余計家族や社会から隔絶された気分になってしまうのではないかと心配だ。

介護に関わる方は難聴に関する知識を学ぶ機会はないのだろうか。対象者に接しているうちに、経験的にこういうことは聞こえない、こういうふうに話せば聞こえる、こういう場所は聞こえないとかその経験則で「介護」されているのか。
全難聴で、「聞こえのケアマネジメント講座」も開いた時は、高齢者関係施設の方から申し込みが殺到した。
介護保険制度の「自立」は身辺的な自立の項目ばかりで、コミュニケーションに重きが置かれていない。外界とのコミュニケーションが少なくなれば、知的刺激も記憶を使うことも少なくなり、痴ほうや認知症になりやすいのではないか。
予防介護というならば、難聴の高齢者のことをもっと重視すべきだ。
ケアマネジメントの講座の中に、コミュニケーション方法、難聴、当事者のニーズなどをきちんと学んで欲しい。

難聴について、書いてあったのはこちら。
http://chicyan.blog51.fc2.com/blog-category-7.html

ラビット 記