難聴者の職場就労の実情(前編) 職場で電話が聞こえない!自分一人だ、どうする!?

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拡声アンプ付き電話/a>職場の受注部門と配送業者を結びつけていた物流部門が8日から離れたところに転居してしまった。そのために、仕事の流れを再度整理しなくてはならなくなり、その準備で連休がほとんどつぶれてしまった。
いざ、その初日になってみると、あれはどうする、これはどうしたら良いかと問い合わせが殺到した。その度に前もって相手先別に送っておいた業務報告書の内容を参照し、オペレーションの確認をしたり、急きょ方法を変更したありするには、メールやファックスでは間に合わない。どうしても時間に追われているので、電話せざるを得ない。
おまけに、いつも電話を代わってもらっている職場の上司が休日中に足首をねんざしたとかで急きょ休まれ、2チームの片方のリーダーも出勤途上で怪我をしたので午後から退社しまうという状況でてんてこ舞いだった。

電話通訳のように他の人を使えればいいのだが、そういうやり方を説明していない。第一、何本も電話がかかっているのに説明してやらせる余裕がない。
かかって来た電話はこちらからかけ直すことにして、一旦切る。切ったとたんにこれはどうする、これで良いかと聞かれ、説明している内に10分、20分、30分と過ぎる。切った相手から催促の電話がかかってくる。

電話が良く聞こえないで多分こういうことだと考えて返事をして切ることが何回かあった。するといつもくるファックスが来ていないと言われる。それで,さっきの電話はそのファックスを送らなくても良いのかという意味だったのかと分かる。別の支店からの電話はファクスを送るから届いたら電話をくれと言う。届いたファックスは経費処理のものだったのでその処理の仕方を聞いているのかと思って,届いたファックスにその方法を書いて返信したら,すぐ電話がかかって来て違うと言う。こちらからかけ直して聞くと,相手は支店長で処理の方法を変えてもらいたい相談だと分かって恐縮した。もう一人は何のことか分からず声で誰か分からないまま、折り返し電話すると電話を切った。かかって来た電話番号に電話すると誰か分からないでいると、電話がかかって来て東京本社の部長だったことが分かって,平謝りした。
(続く)

ラビット 記
写真は会社の拡声アンプ付き電話