急な市外の要約筆記者の派遣依頼

HOHrabit2007-04-24

関西のK市の親戚に不幸があり、急きょ母の代わりに告別式に出ることになって、東京聴覚障害者事業協会手話通訳派遣等センターへ要約筆記者の派遣を依頼した。

4月から、要約筆記車派遣制度が変わり、個人派遣はH市の派遣を使うことになる。
H市は手話通訳派遣等センターを単価契約をしているので、手話通訳等派遣センターに依頼した。
派遣等センターはH市に市外の派遣の了解を取り、K市聴○センターに要約筆記者の派遣を依頼した。

急な依頼だったが、告別式の前の2時間とその後の2時間に要約筆記者が一人ずつ来た。駅前で伯父に会ってみると未だ普段着だ。告別式の30分前に行くつもりだと言う。式の前に親戚等が集まって、色々話をすると思うので早めに派遣を依頼していた。


要約筆記者が会場で待機しているはずなので、会場まで載せてもらい、要約筆記者とも話し合い、伯父の家まで同行してもらった。
車中で何故自分が参列するのか、自分と親族との関係などを要約筆記者に説明し始めた。要約筆記者の方は自分にそうしたプライベートなことを話すのかと怪訝な顔をしている。
親族が集まれば、親族の兄弟姉妹の中で特に私の母親だけ離れて暮らしており、病んでいることを皆知っている。久しぶりに会う長男の私にもいろいろ聞かれるはずなので、要約筆記者が依頼者がどういう集まりに出て、何が話されるかを知っていれば何を書いて、何を書かなくても良いか要約しやすいと考えて、説明していることを説明した。


K市では、要約筆記者の個人対象の派遣は昨年10月から始まったばかりであり、まだ公的派遣制度で個人依頼の件数が少なく、要約筆記にはこうした事前に情報、知識が必要なことが要約筆記者にも、利用者にもそうした情報の提供がよい通訳を受けるためには必要なことが知られていないのかも知れない。
個人の情報を色々提供することは、要約筆記者が高い倫理性を持ち、守秘義務のあることを利用者に保障していないと出来ない。


その他にも幾つかこちらが怪訝に思うことがあった。
要約筆記者は、持参されたノートテイクの紙に一所懸命番号を付けながら書いている。何でかと思ったら、帰る時に要りますかという。再度読み返すのに番号が必要なのだ。もちろん要らないと返事した。要約筆記者はこれまで求められれば渡していたのだろうか。
参議院のノートテイクは先方が用意するので終わったら回収された。

最初にホールであった要約筆記者から名刺をもらったのにも驚いた。二人目の方は自分はセンターの職員ですという。私が誰であっても、一介の市民として依頼したことに対し、どこから派遣された要約筆記者であることが分かる派遣元の身分証明書でも提示されればそれで良い。

出棺の後、残された親族でいろいろ雑談をしていた。伯父の一人は仕事と地域の歴史を研究していて、いろいろ話してくる。高句麗百済新羅まで出て来たのには要約筆記者も驚いただろう。

要約筆記者のおかげで、遺族に弔意を示すことが出来、多くの親族とも久しぶりに話が出来た。親族も私が要約筆記者の書いたものを見て話しているのを理解したようだ。