大学病院の補聴器販売店ごとの対応は難聴者に不便  

昨日27日、大学病院に行き、補聴器販売店の人が来ると聞いていたが、1週間の診察スケジュールのプレートにも堂々と販売店の名前が入っている。


言語聴覚士が幾つものメーカーの補聴器の調整方法を習得するのは大変かも知れないが、患者から見るとメーカーの縦のラインナップから選択するしかない。重度難聴用補聴器はそのメーカーに何種類もあるわけではないので選択枝が限定されてしまうからだ。
出来れば幾つものメーカーの重度難聴用の補聴器を聞き比べたいが出来ない。
これが公的な補聴器センターの必要なゆえんだが一考を要するのではないか。


患者=難聴者の立場で、医療としての補聴器試聴が出来るシステムを求めたい。一案としては、日本耳鼻咽喉科学会なり、補聴器業界も参画した形で補聴器の統一的試聴、調整の出来るセンターを設け、そこから各病院に貸し出す形はどうだろうか。
医師の管理下で言語聴覚士や補聴器調整技師との連携で補聴器の試聴と効果を見ることが出来る。


最初に、「補聴器を外すと全く聞こえないので、筆談して下さい」と書いたノートを見せた。
筆談ボードも用意がなく、私のノートを見て戸惑ったふうで胸ポケット小さな紙を取り出した。

そんな小さな紙では筆談は出来ないだろう。これまで補聴器を必要とする難聴者とどうコミュニケーションしていたのかと心配してしまう。


補聴器を装着して、「どうですか、聞こえますか」と聞いてきたのにも驚いた。
たった今付けたばかりだ。「今付けた補聴器はこういう特徴を持っています。毎日の生活はどうしていますか、テレビを見ますか」とか、会話を発しながら、聞き取ってもらう必要があるのではないか。
それから、聞えはいかがですかと聞けばどういうことを言えば良いか分かる。

また、聞こえを表す表現を利用者と調整者が共通語を持たないとコミュニケーション出来ない。
「キンキンする」、「声が割れている」、「シャシャリ音がする」、「反響している」、「トンネルの中にいるようだ」、「こもったように聞こえる」。共通語の表現例があるのか聞いたところないと言う。
まったりとした聞こえだと言われたら困ってしまうだろう。

補聴器と難聴者組織の関わり方もまだまだ弱い。

ラビット 記