地上デジタル放送の手話放送の技術的問題への対応(NHK)

地上デジタル放送の手話放送が技術的な問題を抱えていることに付いては、
「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する研究会(第3回)」のNHKの配布資料には以下のように記述されている。
http://203.140.31.100/joho_tsusin/policyreports/chousa/digi_hoso_sikakusyogai/pdf/061211_2p_3_3.pdf


なお、NHKでは、一般の番組に手話を付与したものを手話放送、聴覚障害者向けの手話ニュースのような手話番組と言っている。


これによると、手話放送を拡充するためには、地上デジタル放送においてチャンネルをもう一つ設けて、受信機側で合成するか、インターネットによる同時受信による方式が考えられている。


前者は、CS障害者放送統一機構がCS通信のPIP(ピクチャーインピクチャー)方式で実現している。
http://barrierfree.nict.go.jp/serial/no3/index.html


後者は、ノルウェイの放送局が実施している(「第3回聴覚障害者のための国際放送バリアフリーシンポジウムin Kyoto」報告書P12)。


ラビット 記

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聴覚障害者向け放送の拡充にあたっての検討課題


2006年12月11日
NHK
基本的な考え方


NHKは、「平成19年度までに字幕付与可能な番組について100%字幕を付与する」との「行政の指針」(平成9年郵政省策定)について、期限より1年早く、平成18年度に達成する見込みである。また、「行政の指針」の対象となっていないニュースをはじめとする生放送番組の字幕付与にも積極的に取り組み、現在、朝から夜までの主要なニュースや、大相撲ほかのスポーツ中継などで、生字幕放送を実施している。
テレビに字幕機能が標準装備されるデジタル放送時代を迎え、聴覚障害者も情報格差なく放送を楽しめるように、引き続き、生字幕放送においても一層の拡充を図っていく。
解説放送や手話放送については、字幕放送にくらべ技術面での制約もあり、現在、段階的に拡充を行っているところである。今後、新しいデジタル技術の研究開発の成果も取り入れながら、より充実したサービスの実現を目指す。

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(3)クローズトサイニング(クローズト手話)その他、新技術への期待
・ スイッチをオンにしたときのみ手話が表示されるしくみ。
手話のために別チャンネルを用意し、利用者の側で通常の番組と合成するしくみが実現すれば、一般番組に広く手話を付けることが技術的には可能になる。
・ 放送と通信の融合(インターネット回線で手話サービス)。
・ 字幕放送の文字データを利用したアニメ手話。

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