難聴者に寄り添う要約筆記者?

要約筆記者は通訳する人なので、通訳以外はしない。冷たい感じだ。要約筆記奉仕員は難聴者に対して要約筆記以外にもいろいろなことをする。だから難聴者に優しい。

これは要約筆記者の専門性を狭くとらえた誤解だろう。
要約筆記者は対象者にその場のコミュニケーションを要約筆記により支援すると同時に、その人のおかれた状況やコミュニケーション状況を把握する。これには観察の技術が要る。
利用者の難聴者がもっと自立や社会参加するために何が必要なのかいろいろ考える。

派遣されている要約筆記者が利用者をどのように見ているかにより大きく異なる。
どちらかといえば、利用者が一人で要約筆記を利用している場合にその視点が試される。

難聴者に「寄り添う」。初めて要約筆記に触れ、聞こえない自分のことを心配してくれ、満面の笑みで心配しなくていいのよと言ってくれる。難聴者の自立への初期の過程では必要だし、難聴者も心の大きな支えとなる。

これは、対人支援と言うよりはホスピタリティの問題ではないか。これには「権利擁護」の視点がない。



ラビット 記