「レインツリーの国」2

うわっ、めちゃやばい。
難聴の若い女性の「ひとみ」が突っつけどんなのは甘えてるって喝破した「二塁打ナナコ」はすげえ。

このレインツリーの国が難聴者のことを丁寧に書いてある小説という評判は難聴の障害を聞こえないこと、不便なこと、周囲の無理解、手話の受け止め方などが他に類書のないくらい丁寧に詳しく書いてあるからではなく、難聴者の持つ心の微妙な部分、突っつけどんになってしまう気持ち、どうしても我慢してしまう気持ち、でも何で分かってくれないのかと言いたい気持ちなどを有川浩が伸とひとみとのメールのやりとり、会話で絶妙に心理描写しているからなのだ。

会話体で語られるその心理は難聴者は誰にも話すことが出来すに胸の内に埋めてしまっている。
ひとみが話せるのは「フェアリーゲーム」で共感した二人だからであり、有川浩だからだ。

この先を読むのがはばかられるわ。


ラビット 記
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※あれ、電車ががら空きだ?風が強いからか。宮城県では大雨暴風波浪土砂災害警戒警報が発令されている方が心配だ。