電車事故に遭遇 難聴者の交通バリアフリー

060405_2256〜001.jpg勤務先から帰宅途中、電車事故に遭遇した。
乗車駅で、電車が来ないなと思っていたら、何度か案内の放送があったが何のことか分からなかった。他の人もどうするわけでもないのでたいしたことはないと思い、そのまま待機していた。
しばらくして来た電車に乗ったが途中で止まって1時間以上も経った。同じく帰宅途中の連れも止まっているとメールがあった。
誰かに聞かなければと思っていると、車内に電光掲示板に、踏み切り障害が発生していると表示された。

車内の電光表示はあらかじめ決まったものしか表示されないと思っていたので、「午後9時32分ごろ代田橋と明大前の踏切障害が発生し・・・」と表示されたのは驚いた。駅の電光表示部にも同じ表示が出ていたが、車内の方が早かった。これができるなら、もっと早い段階で表示すべきだ。
電光表示は聞こえない人だけが見るだけではなく、後からその場に来た人も電光表示で同じ情報が得られる。

実は、事故のあった本日(5日)午後、国会で新交通法バリアフリー法の審議に先立って、超党派国会議員によるシンポジウムがあったそうだ。
これは、2月28日の閣議でこの法改正が決議され、2週間後から参議院衆議院で審議が始まることになっていたが、いろいろあって、遅れていた。

交通バリアフリー法を巡っては、これまでいろいろな動きがある。
国土交通省は、「ユニバーサルデザインの考え方に基づくバリアフリーのあり方を考える懇談会」(平成17年度)を開催してきた。報告書も出されている。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/udbf/udbfindex.html
交通エコロジー・モビリティ財団は、2006年2月に国際セミナー「交通のバリアフリー化に向けたアジアの取り組み」を開いた。
http://www.ecomo.or.jp/barier_free/h17seminar/060227-28seminar/060227-28kaigaiseminer.htm
DPI日本会議はシンポジウムや集会を開いている。
http://dpi.cocolog-nifty.com/vooo/2006/02/post_0c24.html

聴覚障害者関係では、(株)ワールドパイオニア代表取締役中園秀喜氏が、精力的に15年も前からシンポジウムで意見発表したり、新聞等に投稿している。
http://www.deaf.or.jp/news/200509/mainichi20050925.jpg
http://www6.plala.or.jp/haken/houdou21.html
中園氏は、DPI日本会議を含む各方面に聴覚障害者問題を働きかけ続けてきた。これを受けて、DPI日本会議聴覚障害者の要望を含む要望書を北側国土交通大臣に提出した。
聴覚障害者への情報保障として、すべての音声情報に対応した文字情報を提供すること。
●すべての窓口に筆談用具を備えること。
●光や音増幅、振動や文字などによる情報提供設備を設置すること。
●特に「緊急情報受信テレビ」や「緊急電光文字表示機」などの設置は緊要。
●財源確保として、導入した交通業者にも助成制度を活用できるようにすること

ラビット 記